• TechTrain流 学習ロードマップ - Ruby on Railsの学び方

TechTrain流 学習ロードマップ - Ruby on Railsの学び方

2025.03.07読了目安: 17
学び方
TechTrain流 学習ロードマップ - Ruby on Railsの学び方

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Amane

HTML, CSS, JavaScript, Ruby, React.js, TypeScript, Ruby on Rails, GraphQL

TechTrainにはさまざまな技術領域に長けた ITエンジニアのメンターが約150名所属しています。そんなメンターの方々から、「その技術、いま学ぶならどう学ぶ?」をテーマにインタビューした結果から、分野別の学習ロードマップにまとめてご紹介します!

メンター紹介

Ruby on Railsとは?

Ruby on Rails(Rails)は、Rubyというプログラミング言語で書かれたWeb開発フレームワークです。”Rails”という名前のとおり、決まったルールや手順に沿って開発を進めやすいのが特徴。 MVCモデルというWebアプリを「データ管理(Model)」「画面表示(View)」「処理の制御(Controller)」の3つに分けて整理する仕組みとなっていることで、開発が分かりやすくなり、変更や修正がしやすいことも特徴です。
「Hello world!からIPO(上場)まで」と言われるように、1人で手軽に作れる小規模なアプリから、大企業向けの大規模システムまで対応可能なスケーラビリティがあります。直感的で手を動かしながら身に付く初心者にも学びやすいフレームワークなので、ロードマップを参考にぜひチャレンジしてみてくださいね!

さっそくここから、「Railsは小さなアプリから、複雑な大規模アプリケーションまで作れる万能な感じが好き」と語るAmaneさん直伝の学習ロードマップを紹介します。

オススメは以下の5つ!

Amaneさんおすすめの学習コンテンツとして以下の5つをご紹介いただきました!

  1. Ruby on Rails チュートリアル
  2. プロを目指す人のためのRuby入門 言語仕様からテスト駆動開発・デバッグ技法まで (Software Design plusシリーズ)
  3. texta.fm
  4. オブジェクト指向設計実践ガイド~Rubyでわかる 進化しつづける柔軟なアプリケーションの育て方
  5. Rubyの仕組み

学習の進め方

RailsはWeb開発フレームワークです。そのため、”Web”自体の仕組みを理解してから取り組むことで、よりスムーズに学習を進めることができます。例えば、フロントエンドやバックエンドがそれぞれどういうものなのかや、データがWebによってユーザーにどう届いているのかというデータベースの仕組みなど。もちろん、完全に理解していなくても良いので、Webの仕組みの大枠をつかんでからロードマップに入ると良いでしょう。

また、ここで案内する学習の進め方は、Ruby単体ではなくRailsへ繋げてより実践的な活用を身につけることを目的としたロードマップとなっています。
Rubyという言語は、直感的で理解しやすいと思うので、初心者にも扱いやすいと思います。そのためまずはRuby on Railsを学習しながら実際にRubyを触ってみて、を学習しながら、躓いたところを調べていく方法がおすすめです。
このロードマップもインプットをすることだけをメインとしておらず、手を動かしながら身につけていけるコンテンツを前半に置いています。直感的に書くことができ、楽しくWEBアプリケーションを作れるRailsの世界を、みなさんも体感してみましょう!

①Ruby on Rails チュートリアル 

Railsを学ぶなら必須のコンテンツ!ここを通らずしてRailsを習得する人はほとんどいないというくらいみんな初めに取り組んでいる教科書の基礎問題のような存在です。初めて学ぶ人にも難易度が適切で、最低限必要なものが揃っています。Web上で、実際のアプリケーションを作って手を動かすことができるところが最大のメリット。

Railsチュートリアルのよいところは手を動かしながら進められるところなので、少しずつ理解を深めることができます。
とはいえ最初は学ぶ内容が多いと思うので、1回ですべて理解するというよりも、何回も繰り返し繰り返し、5周くらいする気持ちを持って、少しずつ理解を深めて行くのが良いかと思います。
それくらいの長い目で見ると、まずは写経するくらいの気持ちでまずは完走しきってRailsの雰囲気を掴むことからスタートして、2回目以降を繰り返しながら復習や、理解を深めながらやることが大事

まずは知る → 覚える → 自分でやってみるという段階を踏みましょう。

やはり、プログラミングは見て覚えることはできないので、そのためには自分で手を動かすことが必要です。この手を動かすというステップまでWebで完結できるので、Railsチュートリアルを最初に持ってきています。

このタイミングで、詰まったりわからなかったところは公式ドキュメントを読むのがおすすめです。

以下は公式でないので注意してくださいね。

また、理解するフェーズとしておすすめした2周目以降は、アレンジを加えながら進めていくと力がつくと思います。例えば、3周目はTODOアプリの実装部分をブログの実装にしてみよう、などです。ぜひRailsチュートリアルの中で色々試してみてください。

「理解できているかどうか」は、実際にやってみてバグやエラーなど教科書にないところで初めてわかります。間違えないと理解が進まないので、積極的に間違えていきましょう!
by Amaneさん”

②プロを目指す人のためのRuby入門 言語仕様からテスト駆動開発・デバッグ技法まで (Software Design plusシリーズ) 

タイトルに「プロを目指す人のための」とあるように、実際に現場で使われる書き方でRubyを学べる書籍です。
この本の1番のおすすめポイントは、Rubyとは?という入門でありながら、Railsで使われる書き方を元にしてRubyを学べる内容となっているところ。
実例を元にした書き方の事例から、それがどういったRubyの構造なのかを解説してくれています。こう書けばいいんだな〜のイメージができるようになったタイミングで読むと良いでしょう。Railsチュートリアルで足りないRubyについての部分をいい感じに補完してくれるので、Railsチュートリアルが教科書だとすると、この本は試験で応用問題を解く練習をするための参考書のようなイメージです。

TechTrainでRailsに取り組んでいる方は、以下のタイミングに読むとより理解が深まるはずです。

1. Railway Ruby入門編[URL埋め込み]でRubyやWebの仕組みを知る
2. Railsチュートリアルで手を動かす。(何周かしてね)
3. Railway Ruby on Rails初級編で手を動かす。(何周かするのがおすすめ)
4. 『プロを目指す人のためのRuby入門 言語仕様からテスト駆動開発・デバッグ技法まで (Software Design plusシリーズ)』を読む
5. Railway Ruby on Rails基礎編で手を動かす。

“自分の場合は、Railsチュートリアルを何周かしていける!と思っている時に読み、「こんな書き方があるんだ」とかなり勉強になった書籍です。皆さんも、ぜひ、「Railsを理解した!」と思ったときに目を通して、さらに理解を深めてもらえたらと思います。
by Amaneさん”

③ texta.fm

Yasaichiさんがピクスタ株式会社CTO時代に収録されたt-wadaさんこと和田卓人さんの会話が聴けるポッドキャスト。Amaneさん的激推しコンテンツです!Railsの実装イメージがまったくないと理解できないかもしれないので、実務を経験して少し経ち、中級者になるくらいで聴くとよいかもしれません。Railsの現場でより良い開発をするためにが詰まったコンテンツとのことなので、ぜひ聴いてみてください。

ソフトウェアにまつわるいろいろな概念や『パーフェクトRuby on Rails』の内容についての解説がメインの内容です。
「コードを書いて開発する」から「設計する」という抽象度の高いタスクをこなすためのステップアップにつながること間違いなしのコンテンツです。よい設計ができるようになるためには、言われたとおりにコードをただ書けるだけではなく、よりシンプルな設計にしなおせないか?という視点を持って、ときには要件から調整する必要もあります。そのためには今使っている技術やアーキテクチャの深い理解が必要ですが、ことが必要になります。このコンテンツを聴くことで、Railsを抽象度の高い目線で捉え直すきっかけになると思います。

“実務経験1年くらいの人にはぜひ聴いてほしい!Railsの現場でより良い開発をするためには必聴コンテンツと言ってもいいかなと思います。自分としては、聴いてて「そうだよね〜」や「楽しい!」となるので、その感覚を皆さんにも味わって欲しいと思います。
by Amaneさん”

④オブジェクト指向設計実践ガイド ~Rubyでわかる 進化しつづける柔軟なアプリケーションの育て方

こちらの本も中級者向け。③はRailsをもとにした設計を話していますが、この書籍はRubyを使ったソフトウェアを書く上での考え方を知るのに向いている本です。実務でアプリケーションのアーキテクチャ設計に触れるまたは、理解していた方が良い場合には読んでおいた方が良いでしょう。

アプリケーションとは?の部分やRubyを使ったソフトウェアの例を書いてくれていて、例えば、どういうクラス作っていくかや設計をしていくかというヒントがあります。アプリケーションの「ふーん」くらいの感じでしたが、実務に入って1年経ったくだいで読むと「なるほど」と理解できるようになってきたので、ある程度実務経験を積んでから読むのがおすすめ。設計プロセスの過程を自転車作りに例えて説明しています。流れがあるため、辞書的に読むのではなく、前から順番に読むことで理解が深まります。

“経験を積めば積むほど業務の抽象度はどんどん上がっていきます。視座を上げるためには読んだ方が良い本です。この本の内容は、知っていた方がより良い設計ができます。コードを書くことからより上流に携わる時には、読んでみてくださいね。
by Amaneさん”

⑤Rubyの仕組み

Rubyの概念そのもの自体が実務に活きるわけではありませんが、実務の中でパフォーマンスやスピードを考える際には、Rubyがそもそもどういう言語か?を知ることが必要になってきます。

プログラミング言語の仕組みを学ぼうと思うと大学の学位レベルでのコンピュータサイエンスの知識が求められるので、上級者向け。最近、身の回りでは実務を経験した中級者以上のエンジニアがこの本を読み始めている印象です。

Railsが大体わかってきたあとにRailsを構成するプログラミング言語であるRubyに興味が出てくるのは自然な流れかなと思います。自分もRubyを使って働き始めて3年目ごろから興味が出てきて勉強を始めました。

ただ、RubyKaigiKaigi on Railsといったカンファレンスや地域.rb(Shibuya.rbなど)といったコミュニティに参加すると、自然と好奇心やモチベーションが出てくるのではないかなと思います。特に、年に1回行われるRubyKaigiは海外の方もたくさんきますが、日本の人も多く登壇するカンファレンスなので、分からないことを日本語でも英語でも、直接Rubyのコミッター(制作者)たちに質問できるので、Rubyそのものに興味が出るきっかけになりやすいはず。

“直接業務に効いてくるとは言えませんが、よりRubyでテッキーな部分を極めていきたいと思ったら、勉強すると良いと思います。”

まとめ

Ruby on Railsの魅力は、とにかく早い、標準で搭載されてる機能が多く一人でぱっと作れるところ、それだけでなくひと工夫すれば大規模なサービスにも対応できたり、スケーラビリティがあるところも魅力的で、挙げ出したらキリがありません。

“直感的に書いていけるし、本当に書いてて楽しいフレームワークです!日本語でのカンファレンスで身近なところもハードルが高くないと思うので、ぜひRubyKaigiやKaigi On Railsにも参加してみてくださいね。

by Amaneさん”


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