- TechTrain流 学習ロードマップ - Androidの学び方
TechTrain流 学習ロードマップ - Androidの学び方
この記事に登場するメンター
TechTrainにはさまざまな技術領域に長けた ITエンジニアのメンターが約140名所属しています。そんなメンターの方々から、「その技術、いま学ぶならどう学ぶ?」をテーマにインタビューした結果から、分野別の学習ロードマップにまとめてご紹介します!
メンター紹介
Kotlinとは?
KotlinはJetBrainsが開発しているプログラミング言語です。Javaをより簡潔に、かつ安全に書けるように設計されており、2017年にはGoogleにAndroidデベロッパーの推奨言語に公式採用されました。Javaとの親和性が非常に高いことから、元々Javaで書かれていたAndroidアプリ開発でも用いられるようになっています。最近ではマルチプラットフォームのサポートも充実し、iOSやサーバーサイド、ブラウザ上といったさまざまな場所で使われ始めています。「プログラムを作ろう」と思った時に幅広く活躍できる言語なので、ぜひチャレンジしてみてください。
さっそくここから、「Kotlinは名前がかわいいのもツボ」なラルフさん直伝の学習ロードマップを紹介します。
オススメは以下の3つ!
ラルフさんおすすめの学習コンテンツとして以下の3つをご紹介いただきました!
*この記事では、KotlinをAndroid開発で用いる場合の学習の進め方を紹介していきます。
学習の進め方
まず、ここで案内している学習の進め方は、インプット単体ではなく手を動かしてインプットした知識をアウトプットしながらより理解を深めるということを前提としてお話ししています。
Kotlinをはじめる
学習を始めるにあたり、以下を意識しながら進めていくと良いでしょう。
- オブジェクト指向言語が他の言語とどのような違いがあるのかの特徴を掴む
- データ構造やアルゴリズム、関数の考え方など情報科学の知識もつけていく
- 自分の思い描いた挙動を実現するために頭の中でイメージする力、いわゆるプログラミング的思考力を意識する
プログラミング的思考力とは
自分の思い描いた挙動を実現するために、必要な手順や動作を論理的に組み立て、試行錯誤を重ねながら、問題を一つ一つ解きほぐし、着実に道筋を描いて最適な解決策に近づける力。
① Android Developers | Courses
[https://developer.android.com/courses]
Kotlinで開発を進めるにあたり、アプリを作るための手順がステップバイステップで掲載されている学習用コースです。
プログラミング初心者向けからデベロッパー向けまであらゆる対象に合わせたステップバイステップの学習コンテンツが用意されています。ステップごとに関連するAndroid Developersの詳細ページへのリンクを配置していたり、動画を用いた紹介をしているなど、丁寧に解説が書かれています。
このコンテンツに書かれている内容がオーソドックスなアプリ開発の内容のため、まず基本を学び始める際に目を通してください。
リッチなサンプルアプリが書かれているため、「Kotlinってこう書くんだ」という書き方に慣れるのには必須のコンテンツとなっています。
Railway Android - Kotlin編の基礎編を学習中の方は、このコンテンツを読むだけではなく、実際にRailwayで手を動かしながらコンテンツに目を通すことで理解度がぐんとUPします。ぜひ併用してKotlinの理解を深めていきましょう。
Railway Android - Kotlin 初級編:https://techtrain.dev/mypage/railway/6
また、中級者の方もプログラムの実装中にぜひ読んでほしいコンテンツです。加えて、有名なKotlinのコードを読む時にわからないことがあれば、都度読み返してほしいと思います。
ラルフさん的「Kotlinを理解したといえるレベル」はここ!
本当は、「理解した」=「Kotlin自体を一から作れたら!」と言いたいところですが…
一定、以下ができていたら「理解してきた」と言っても良いのではないでしょうか。
- Kotlin独自の文法や言語仕様を適切に使いこなせている状態
- クラス、関数などを適切な粒度で使えている
- オブジェクト指向の考えを取り入れた書き方をできている状態
②Android Developers
公式[https://developer.android.com/]
①よりも実践的な情報がまとまっているいわば辞書的な公式ドキュメントです。
やはり公式ドキュメントは一番情報がそろっています。
具体的な情報の検索が必要となるため、「なにやればいいかわからない?」というフェーズではなく「こういうことを実装したいがどう実装する..?」というフェーズで活躍するドキュメントで、ある程度Kotlinを理解し実際にアプリを作る方向けです。
ただし、情報が多い分、目的のページの検索が結構大変なので、自分が実装したい機能や目的に合わせて検索をできるようになるといいでしょう。この後、検索について触れていますが、web上で検索をして出てきたドキュメントの中で一番最初に目を通すべきドキュメントです。
実際に個人や業務含めアプリを開発するときに必要になる情報が集まっていますので「これをやりたい」という機能実装が出てきたら、まずは、Google検索などで 「Andorid 機能名やクラス名」 で調べてみましょう。検索すると検索結果に情報がたくさん出てきますが、その中から1番最初に目を通してほしいのがAndroid Developersのドキュメントです。出てきたAndroid Developersのページに目を通し、見つけたドキュメントに書いてある通りに実装をしてみてください。
必ずしも一つの情報で疑問やエラーを解決できなくても、似たような問題の解決方法を検索したり、複数の情報を掛け合わせながら問題を解決する糸口を探すことができるので、たくさん使って疑問を解決する方法を見つけてみてください。
③Google Codelab
公式[https://codelabs.developers.google.com/?product=android]
①に紹介したCoursesより古い時期に作られた教材です。
普段の開発で触れるドキュメントというよりは、古いプロダクトのメンテナンスや、古くからあるAndroidのコードを読む機会が出てきた際に必要なドキュメントです。また、Android ViewやFirebaseとの連携に関連する教材も多く載っているため、この2つの補完をしたい時にも読んでほしいです。
主な利用用途としては以下を想定しています。
- 古くからあるコードを読むときやプロダクトをメンテナンスする
- Android Viewをキャッチアップする
- Firebaseとの連携について理解を深める
①②には載っていない古くからある情報が必要なタイミングが来た時には、こちらのドキュメントを参考にすると良いでしょう。
まとめ
コードを書いたり、プログラムを実装する中で、たくさんのトライ&エラーを繰り返すことを”楽しい”と思えたときに、エンジニアとしてのレベルがUPしたと感じることができると思います。
中でも、Kotlinを使ったAndroidアプリの開発というのは、「普段使っているスマホの中で、実際に動くものを作ることができる」のが魅力のひとつです。自分の書いたコードが実際にアプリとして動く喜びをよりダイレクトに味わいやすいので、「動くものを自分で作ってみたい」と思っている方にはぜひおすすめしたい技術です。
プログラミング自体が楽しいと思えると自ずと技術はついてくるので、「書けない」ということは気にせず、とにかくKotlinでのプログラミングを楽しむことから始めましょう!