• 博士学生就活の強みと不安、そして成功の鍵とは

博士学生就活の強みと不安、そして成功の鍵とは

2025.01.07読了目安: 7
ユーザーインタビュー
博士学生就活の強みと不安、そして成功の鍵とは

今回は、TechTrain経由で、見事就職活動を成功させたS.T.さんにインタビューさせていただきました!

S.T.さんのプロフィール
・24年9月博士後期課程卒業
・コンピュータサイエンスを専攻し、ロボットの最適化研究を行う
・データ分析実務経験、書籍の執筆を経験

では、インタビューよろしくお願いいたします!


学部、修士時代に就職活動は行いましたか?

学部の頃は、進学することを決めていたため就職活動は全く行いませんでした。
修士時代は、自分の趣味でもあるファッションに関わる企業を1社のみ受けましたが、残念ながら落ちてしまいました。他に行きたいと思える企業もなかったことと、研究自体は好きだったので、進学して研究をしながら将来やりたいことを考える時間に充てようと思いました。

研究者になるために博士後期課程に進む方も多いと思いますが、自分は研究者になろうとは思っていませんでした。多くの知識の中から新しいアイディアを生み出し、試行するという研究活動自体は性に合っていると思いますが、実は論文を書くことはあまり得意ではありません。
正直にいうと、博士後期課程は就職までの猶予期間とも捉えて過ごしていたのは、ここだけの話です(笑)

博士での就職活動に不安はありましたか?

博士後期課程へ進学するとき、就活に対し不安を感じる方もいると思いますが、自分はあまり感じませんでした。それは、自分の周りに、進学すると就活が難しくなるのではと懸念する人はいませんでしたし、博士ですんなり就活を終えた先輩の存在もあったためです。
しかし、いざ就活を始めようと思った時は不安な気持ちを抱きました。なぜなら、研究や本の執筆など様々な経験をしてきましたが、それらの経験が社会に通用するのか分からなかったからです。また、研究活動の中でも、スケジュール通りに進行できないなど自分のダメなところを自覚したこともあり、社会で求められるスキルと今の自分とのギャップが想像できませんでした。

博士就活はどのように進めましたか?

24年9月に卒業できる見込みとなったので、24年1月から活動を始めました。研究室の教授とつながりのある企業を紹介してもらう機会に恵まれ、3月に内定をいただけました。
就活を終え、改めて自分のやりたいことを考えているうちに、内定企業は自分のやりたいことや求めている環境とギャップがあるのでは?と思い悩むようになりました。

内定先企業の人事に相談したところ、その企業に在籍しているエンジニアとキャリア相談する機会をいただきました。そこで社内教育環境や配属先ポジションについて詳しく伺う中で、やはりギャップがあることを双方共に認識しました。
その後、10月にTechTrainからの企業紹介を受け、11月に内定をいただき、2度目の就活を終えました。

自分のやりたいことはどのように見つけていきましたか?

実際に内定をいただき、働くことを具体的にイメージしていくにつれ、自分の”やりたいという”気持ちが湧き出てきたように思います。
もともとデータサイエンティストになりたいと思っていました。しかし、就活をしている中でデータサイエンティストになりたい人が多いことを知り、また社会から求められるデータサイエンティストのレベルが高いのでなれたとしても成果を出せるだろうかという不安がありました。
いろんなご縁があり内定を頂くことができ、落ち着いて将来を考えているときに、「本当にやりたいことは何か」「人材的価値を高めるためには、どのような方向性に進むべきか」「性格的にストレスなくできる仕事は何か」と自問自答しました。そして、じっくり自分と向き合う中で、データを扱う仕事をしたいという想いが明確になっていきました。
職種を調べていく中で、数学、統計、機械学習を多用するデータサイエンティストに新卒で挑戦するのではなく、エンジニアリング寄りでデータ活用の仕組みを作るデータエンジニアから挑戦していき、経験や知識、社会のニーズなどを加味してその後のキャリアを考えていきたいと思うようになりました。
本来ならば就活時期にイメージしなければいけないことだと思うので、選考前や選考中にたくさんの情報を仕入れ、どんな環境で、どんな技術を使って、どんなキャリアが描けるのかを考えることが大切だと思います。

博士ならではの強みは何だと思いますか?

物事を論理的に説明できる能力だと思います。これは、博士後期課程を通して自分が成長できた部分でもあります。
もちろん、知識や論文を読む力も培われたと思いますが、それらはこれからでも補うことができます。研究活動を通して、伝えたいテーマの背景、思考プロセス、結果、どこに価値があるのかを軸をぶらさず体系立てて話す力を身に付けることができました。そして、これは就活で評価されたことのひとつです。

就職活動を終えた今、振り返っていかがですか

TechTrainに紹介してもらった企業との面接は非常にスムーズに進むことが出来ました。運が良かったとも言えますが、研究内容を面接官が理解できるよう論理的に伝えることができたこと、理解してもらえたことが自分自身の志望度を上げたことに起因していると思います。

ひとつ後悔があるとするならば、もう少し早く就活を始め、インターンシップやカジュアル面談を通して、求められるスキルレベルや会社環境を知りたかったです。社会が求めるレベルと今の自分のレベルのギャップが分からないことが不安の原因であったため、知ることで前向きに進むべきステップを考えることができたかもしれません。また、会社の中身を詳しく知ることで、2度も就活をしなくてすんだかもしれません。

これから就活をする博士の方へ、メッセージをお願いします

自分は、企業と接点を持ってこなかったことを後悔しています。もし就活をするなら、少しでも早く動くことをおすすめします。

そして、博士学生が就活の面接で一番聞かれることが研究活動です。そこでいかに相手が理解できるように伝えられるかは重要で、研究はそれを十分鍛えることができる経験だと思いますので、頑張って取り組んでください。


S.T.さん、ありがとうございました!!
2度目の就活をするときは相当なエネルギーが必要だったと思いますので、意志が強いことが伝わってきました。
博士就活に不安を感じる方にとって参考になれば幸いです✨

これからのS.T.さんのご活躍をTechTrain一同応援しております🏁

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