まずはプロポーザルを出す。考えるのは受かってから。関数型まつり登壇学生・ライガーさんのハードルの捉え方

2026.07.22読了目安: 9
ユーザーインタビュー
まずはプロポーザルを出す。考えるのは受かってから。関数型まつり登壇学生・ライガーさんのハードルの捉え方

今回は、先日開催された関数型まつり2026の登壇者ライガー(@ahoxa1rx)さんにお話をお伺いしました!なんと、当日知ったのですが、現役の大学生です。

記念すべき初登壇の25分で経験したこと、そこから持ち帰ったものを語っていただきました。登壇は、まだ遠い世界の話に聞こえる方も、ライガーさんの言葉を辿っていけば、自分が思っているより、その距離は案外身近に感じられるかもしれませんよ。

「行ってみたい」と思っていた関数型まつり。登壇できたらもっと面白いかも、という好奇心がはじめの一歩に。

カンファレンスでの登壇は今回が初めてですが、カンファレンス自体には、インターン先の協賛がきっかけで参加し始めて、今では年に数回足を運んでいます。その中で、発信することはすごく大事なことだなと感じるようになり、登壇することにも興味を持っていました。

普段、マルチパラダイム言語と呼ばれるRustをメインに触っていて、その中で特に関数型チックな書き方が魅力的だと思っています。なので、関数型プログラミング言語を実際に使っている人たちと交流して刺激を得たい、もっと深く知りたい、というモチベーションで関数型まつりを楽しみにしていたんです。僕にとって関数型まつりは、好きなゲームやアイドルなどのイベントに行くのに近い感覚です。

せっかくなら、自分が好きで、盛り上がりのあるコミュニティへ少しでも貢献できたらという気持ちもあり、ここで登壇できたら嬉しいなくらいの気持ちでプロポーザルを出しました。とはいえ気負いはなくて、「行くことは決めているし、まずはプロポーザルを出してから考えてみよう」というライトな気持ちでした。

登壇の経験は、学校での研究やハッカソンに次ぐ「第3の成長環境」になる

実は、プロポーザル自体は、過去に一度、別の機会で出したことがあります。その時には採択されなかったんですが、出すこと自体のハードルはもうありませんでした。それに、もし採択されなかったとしても、考えたテーマは残ります。テーマに対して何かやってみて、自分のブログにアウトプットすればいい。そう思っていたので、あまり重く考える必要はありませんでした。

テーマを決めるときは、過去の関数型まつりのプロポーザルを眺めながら、「自分が持っているコードや今までやってきたことに、関数型を組み合わせたらどういう発表ができるか」ということを軸にAIと壁打ちをしました。その結果行き着いたのが、もともと開発していたパーサと関数型を組み合わせる「壊れたパーサからはじめる関数型設計と構成的なパーサ」というテーマです。

登壇は、学生である僕にとって、授業や研究をする学校、技術を使って成果を生み出すハッカソンに次ぐ、「第3の成長環境」になると思います。自分の興味がある技術に対して、詳しく調べたり実際にコードを書いてみたりする。準備を進める中で、手を動かして知識や知見を集めていくと発見がたくさんありました。そういった意味で、技術力を伸ばせる環境だなと実感しました。

初登壇は想定外だらけ。それでも登壇しないと得られない収穫があった

今まで、10分の発表なら経験がありましたが、初めての25分登壇。発表前はむしろ時間が余らないか不安でしたが、実際は、時間をオーバーして最後の2枚を話せないまま終わってしまいました。当日の朝に追加したスライドが10枚あったので、直前に盛り込みすぎたなと反省です。

また、準備中にも、想定していなかった難しさがありました。聞いている人に分かってもらおうと調べるほどに知識が深まっていって、当初のプロポーザルの流れではうまく説明できない気がしてくるんです。最終的には、プロポーザルで嘘をついたことにならないように、最低限主張したい内容から逸れない形でスライドを調整しました。

発表後に質問をいただいたのですが、パーサに関する発展的な内容にきちんとお返しできなかったのも反省点です。ただ、そのおかげでもっとパーサを勉強したくなりました!知っている人じゃないと持っていない視点や情報に触れられるのは、カンファレンスの魅力のひとつだと思います。

そして、今回登壇してみて一番の収穫だったのは、交流のハードルが下がることでした。参加者としてだけの参加だと、自分から話しかけに行かなきゃいけない。特に初参加の学生という立場だと、これはすごく大変なことなんですよね。でも登壇者になると、発表したテーマをとっかかりに、質問やフィードバックをしたい人が自分を目掛けて集まってきてくれるんです。

想定通りにいかないことも多かった初登壇でしたが、持ち帰ったものの方がずっと大きいなと感じています。

関数型まつりのおすすめの楽しみ方と、登壇をしてみたい人に伝えたいこと

関数型まつりは他の技術カンファレンスに比べて、関数型の理論や定理証明といった、理論的な話が中心のカンファレンスだなと感じました。交流のときにもそういった観点の話が多く、関数型プログラミングのコミュニティならではの雰囲気を楽しむことができました。

一方で、当たり前のように、圏論などの知識を前提に話が進むトークも多かったので、初心者が聞くと大変な場面はあるかもしれません。もし関数型に興味があるなら、Haskellをやってみたり、Scalaをやってみたり、自分がある程度関数型に触れた上で参加すると楽しめるんじゃないかなと思います。例えば、交流タイミングで人に話しかけるときに、「自分も関数型をやっていてこういう辛いところがあったんです」という会話のとっかかりになったりするので。実際、その辛さをどう解消するかを考えたネタが、まさに僕が今回登壇したテーマのモチベーションでした。

より楽しみたい人は、少し触れてみて、関数型まつりに突撃する。それが一番勉強になるパターンなのかなと思います。

そして、これから登壇してみたい人へ伝えたいのは、自分が話したい、掘ってみたいテーマさえあれば、あとはプロポーザルを出してから考えた方がいい、ということです。テーマの細部や構成は受かってからいくらでも詰められるので、まずは出すところから始めよう、くらいの気持ちで。登壇のネタは、普段から自分で開発していれば自然にあるものなので、そこから拾ってくると考えれば、そんなに大変ではないと思います。何よりも、舞台に立ってみることが重要なのかなと思います。

僕もまた関数型まつりでプロポーザルを出してみたいと思っていますし、今後は、他のカンファレンスでの登壇にも挑戦してみたいなと考えています。


いかがでしたか?初めての経験から失敗も含めてその全部が次の学びに繋がっていて、それを楽しそうに話すライガーさんがとても印象的でした。

そしてなんと、ライガーさん、「Blogを書くまでがカンファレンス」と語っていて、当日の帰りの新幹線から、参加レポートも書き上げていました!今回の登壇に込めた想いや、聞いたセッションひとつひとつの感想はこちらに丁寧にまとめられているので、関数型まつりの空気を知りたい方はぜひ読んでみてください。

プロポーザルを出すのに、特別な資格はいりません。少しでも登壇してみたい気持ちがある方、まずは出すところから始めてみませんか。この記事が誰かの背中を押すきっかけになってくれたら嬉しいです。

関数型まつり2026 公式サイト:

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