関数型まつりは、関数型プログラミングに興味を持った方ならどなたでも参加できるお祭りです。「関数型プログラミングって、なんか難しそう...」「入門者が行っていいの?」という方から、「関数型プログラミング言語を愛してやまない!」という方まで、みんなが楽しめるよう設計されています。
だからこそ、「理解できるか不安でチケットを買うか悩んでる」「どのセッションを聴くか迷う」という方こそ、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。
今回は、関数型まつり2026のコンテンツチームの座長であるlagénorhynqueさん に、初学者・理論探求者・実践者それぞれの興味・関心に"刺さる"おすすめセッションを3つの属性に分けてピックアップしてもらいました。
まずはここから。「関数型って何?」から始める方へ
関数型プログラミングは「難しそう」「自分には早い」というイメージはありませんか?でも、普段TypeScriptを扱ったりWebアプリケーションを開発したりしている方にも、今日から活かせる発想があるのが関数型の面白さ。そんな入門者の方へのlagénorhynqueさんのおすすめは、次の2セッションです。
関数型の考えをTypeScriptに持ち込んで、テストしやすい純粋関数を増やす —Functional Core, Imperative Shellの実践— by Shimmy
lagénorhynque’s comment:
"Functional Core, Imperative Shell"(純粋な関数型の核、副作用を含む命令型の殻)というアーキテクチャ設計パターンを、TypeScriptで現実的にどこまで実践できるかを解説するセッションです。関数型プログラミングの発想がWebアプリケーション開発でどう活きるか、具体的なイメージをつかみたい方におすすめです。
「関数型言語は触ったことがないけど、TypeScriptでの実装ならイメージつきそう」という方の入り口として最適です。
壊れたパーサからはじめる関数型設計と構成的なパーサ by ライガー
lagénorhynque’s comment:
構文解析器(パーサー)の実装を題材に、複雑な処理を関数型プログラミングらしい抽象の導入で「合成可能」にしていく過程を追うセッション。コンピュータサイエンスの難しい理論の話に聞こえるかもしれませんが、「関数型プログラミングの観点から問題を捉え直して、扱いやすい設計へと改善する発想」に自然と親しむことができます。
「ちゃんと動くコードをどう組み立てるか」という設計者目線で見ると、グッと身近に感じられるはずです。
【番外編】FP入門ハンズオン & 交流ラウンジ featuring Haskell/Scala/Standard ML/Clojure/OCaml
lagénorhynque’s comment:
今年の新企画として、Day 1のTrack Cで全5回・各50分の入門ハンズオンと交流ラウンジが設けられています。書籍『Functional Programming in Scala』の演習問題に相当する内容に、各種の関数型言語で取り組む参加型の企画です。初心者から熟練者まで「ゆるく自由に交流できる場」として設計されているので、まだ関数型言語を触ったことがない方もぜひ。PCなどプログラミング作業が可能な端末を持参してご参加ください。
実際に関数型プログラミングに触れてみたい!という方は、1 dayチケットでDay 1を目掛けて来場するのも良いかもしれませんね。
関数型プログラミングに関する理論的な側面に基礎理解があり、もっと深く探求したい方へ
関数型プログラミングに触れていくと、「代数的データ型って結局何なの?」「エフェクトシステムって?」など、より深い問いにぶつかることがあります。理論的な背景をもっとしっかり掴みたいという方へ、lagénorhynqueさんピックアップのセッションはこちら。
「弱い」世界から分解する「データ型」の概念 by Kory
lagénorhynque’s comment:
代数的データ型の「再帰(recursion)」と「余再帰(corecursion)」、あるいは「帰納(induction)」と「余帰納(coinduction)」という概念を、定理証明支援系Leanを通して深掘りするセッションです。近年は関数型言語に限らず言及されることが増えた代数的データ型を、数学的な視点からより踏み込んで捉え直す機会になりそうです。
結局のところ「代数的」って何なの? 〜霧の向こうの代数的エフェクト〜 by funnycat
lagénorhynque’s comment:
Kokaなどのエフェクトシステムを備えた言語・ライブラリにおける「代数的エフェクト(algebraic effects)」の理論的背景に迫るセッション。OCamlへのエフェクトハンドラー導入や、Flixのようなエフェクトシステムを持つ新たな言語の登場など、この分野への注目が高まる今こそ、代数的エフェクトの本質的な仕組みを理解するきっかけになりそうです。
どちらのセッションも、「用語としては馴染みがあったけど、本質を改めて深く探りたい」という方にぴったりです。
関数型プログラミング(言語)の活用事例を知り、実践をより深めたい方へ
関数型まつりへの来場者の中には、実際のプロダクトや現場における関数型プログラミング(言語)の活用事例を知り、自らの実践に活かしたいという方も多いのではないでしょうか。自身を"超関数型言語愛好家"とも形容するlagénorhynqueさんが、そんな実践者に向けてピックアップしたセッション2つをご紹介。
パッケージマネージャー Nix はなぜ純粋関数型言語で設定を記述するのか by ryu
lagénorhynque’s comment:
近年注目を集めるパッケージマネージャーNixは、関数型プログラミング(言語)と深い関係があります。(純粋)関数型言語が備える特徴が「パッケージ管理」という手ごわい問題をどう解決するのか、その背後にある仕組みに触れることができるセッションです。
証券システムを10年Scalaで作り続けるということ by Ken Kaizu
lagénorhynque’s comment:
証券というシビアなビジネスドメインで、オブジェクト指向関数型言語Scalaによるシステムを10年以上開発・運用してきた事例を紹介するセッション。Scala固有の話にとどまらず、関数型言語を継続的に実務利用し続けるとはどういうことかという広い問いへの示唆が得られそうです。
「最近話題のツール」や「実際に使い続けた場合の事例」といった視点は、様々な技術的バックグラウンドを持つ方にも参考になるはずです。
おわりに
TechTrainのメディアを通して、もっと色々な方に関数型まつりを知ってもらうきっかけができたらと、この記事を企画しました。「自分には縁がなさそうだし、参加して良いかわからない」と感じていた方にも、気になるセッションが見つかったのではないでしょうか。
まだまだ他にもたくさんのセッションが準備されています!普段とは違った視点からご自身の開発について考えるチャンスになるはず。ぜひ関数型まつり2026に参加して、新たな刺激を受けてみてください。現地でお会いしましょう!
関数型まつり2026 詳細
日時:2026年7月11日(土)・12日(日)
場所:中野セントラルパーク カンファレンス
まだまだチケット販売中!
2日間の開催ですが、1 dayチケットもご用意があります。
迷っている方は、この記事で見つけた興味のあるプログラムのある日を狙っていくのもありです。











