- ytakeさん流成長マインド「人の3倍やる」。それを楽しむ秘訣を公開!
ytakeさん流成長マインド「人の3倍やる」。それを楽しむ秘訣を公開!
この記事に登場するメンター
今回は、PHPカンファレンスやOSS活動をされているytakeさんのインタビューです。ytakeさんの知られざる過去トークから、人より早く成長できた秘訣をとことん深堀りしていきます!
エンジニアになったきっかけを教えてください
「理系出身で情報を学んでいました」という方とは真逆で、もともと地元北海道で音楽活動をしていました。上京したとき、音楽活動だけで生活していくことに不安があったのでアルバイトを探していたところ、縁があり同郷の友人が上京して立ち上げた会社で、右も左も分からないままエンジニアとして働き始めました。当時は、ZennやQiitaなどのテックブログやGitHubがなかったこともあり、今ほど情報が多くありませんでした。しかし、コードを書く人は社内に私一人しかいなかったので、近くの本屋に行って技術書を立ち読みし(笑)、その場で覚えて会社に戻って試してみるといった日々を送りました。2〜3年経った頃、急にそれまでの知識の点と点が繋がっていくような感覚を覚えました。この感覚を機に、エンジニアという仕事に面白みを感じ、本腰入れていこうと思うきっかけになりました。
その後、どのようなキャリアを歩んできましたか
当時はどれだけ働いても許された時代でしたので、終電を超えて働く日も少なくありませんでした。4年ほど経つと、Webアプリのフレームワークをイチからひとりで作れるまでに成長していました。そこで、次のステップとして、少し規模の大きい事業の開発に携わりたいと思うようになり、エキサイト株式会社へ転職。エキサイトでは、まず、ISPの部署でインターネット回線の開通や外部連携の業務を経験しました。その後、新しいことに挑戦したいと思い新規事業開発へ異動。PHPでの開発業務を担当しました。その頃から社外のカンファレンスに顔を出すようになりました。
さらに規模の大きなサービスに携わりたいという思いからLINEヤフー(旧ヤフー)へ転職。しかし、今までベンチャーというスピード感のある環境で仕事を進めてきたこともあり、社風や技術的な志向性が自分の考えとは異なる部分が多く9か月ほどで転職することに。そのタイミングで、PHPカンファレンスで出会った人から紹介してもらった、技術改善のためのエンジニアとして株式会社アイスタイルへ入社。入社間もなくマネージャーとなり、3年目にCTOとして事業を推進しました。
その後、友人の紹介で株式会社スターフェスティバルへ転職。リードエンジニアとして、インフラ領域の設計構築、データ活用のための基盤を整えたり、データドリブンな文化の醸成を進めました。いろんな経験をしていましたが、本当にやりたいこととのギャップを感じるようになり、3年ほど在籍した後に退社。約1年前に現職の千株式会社に転職。千は、今までの経験を活かすことができ、テクノロジーを使って事業そのものを作っていける環境です。CTOとして事業の方向性をマーケットリサーチから戦略立てていくことや、企業文化を作っていくことに取り組んでいます。
環境を選ぶ上で、大事にしている価値観はありますか
振り返ってみると、自分の行動範囲を広げることを大事にして環境を選んできたと思います。20代の頃は給与を上げたいと思うこともありましたが、一定ラインを超えてからは意識することはなくなり、もっと自分のできることを増やし、裁量の広い仕事に挑戦していきたいと思うようになりました。エンジニアとしてコードを書くことに加え、事業を伸ばしていくための中長期的なロードマップを考えたり、プロダクトの営業戦略やマーケティング戦略をチームを超えて議論し、その上でユーザーへの価値を分析したり、ドメインを理解してプロダクト開発に活かすドメイン駆動設計を活用することにやりがいを感じます。私は世の中に何かしらのイノベーションを与えたいと思っていて、それを実現するためには、人に言われたことをやるだけでなく、自ら変化を起こす側として事業をつくるところから関わっていくことが重要なのです。
OSSやカンファレンス登壇、書籍執筆など幅広い活動をしていますが、どんな想いを持って活動していますか
技術の楽しさを多くの人に伝えたいと思って活動しています。登壇する際は、日本の人がやっていないけれど海外では注目されているテーマを選び、オーディエンスに「こういうやり方があったんだ!」といった驚きや楽しいという気持ちになってもらいたいと考えています。
少し話が逸れますが、北海道にいるとき障害者施設で仲間と一緒に楽器演奏のボランティアをしたことがあります。障害を持つ子どもたちが、演奏を聞いて感動した気持ちを全身を使って表現してくれ、一緒に楽器を全力で楽しんでくれた姿に感動したのを覚えています。その経験を通して、人に想いを伝える時は、自分が思うよりも大胆に行動しないと伝わらないのだと気付き、そのために自分で環境を作ることが大事なのだと思いました。自分で立ち上げた技術コミュニティをサポートする一般社団法人もその一つです。
コミュニティで話すときは、技術の話を聞いてもらうだけではなく、必ず面白いパートを設けるようにし、私のトークを楽しんでもらいたいと思っています。そして、私の話をきっかけに技術っておもしろいな、楽しいなと感じてもらえたら嬉しいです。
ytakeさんのように高いスキルを身に付けるには、どうしたらいいですか
よく聞かれるのですが、正直分かりません。ぜひ音楽活動をやってみてください。というのは冗談ですが(笑)
まず前提として、スキル習得に効率を求めてはいけないと思います。よく「1000時間の法則」「10000時間の法則」などと言われますが、量をこなさず質を追い求めるのは逆効果です。ギターのコードを押さえる動きは絶対一発でできなくて、体の動かし方を覚えることと指の筋肉を鍛える必要があるのと同じ感覚です。今やChatGPTで答えを簡単に知ることができる時代ですが、プログラミングの基礎トレーニングが出来ていない状態ではそれを使いこなすことも自ら導き出すこともできません。自分は、若いころは「人の3倍やらないとダメだ」と思ってプログラミングに向き合っていました。人の2倍、3倍やることで同年歴の人よりも成長することができ、いろんなチャンスをいただくことができたと思います。
どうしたら人の3倍の量をこなせるようになりますか
それは、コードを書くことを好きになり、たくさんコードを書くことです。私は、今でもOSSライブラリ開発等でコードを書いています。もはや趣味と仕事の垣根がなくなっているほどに(笑)。自分が思い描いた通りに処理されたときは言葉にできないほどの快感ですし、バグが出たときにその理由を突き詰めたときもすごく楽しいです。
では、どうしたら楽しめるのか。それは、「目の前の課題を乗り越えたら、きっと楽しいだろう」とバグを理解した先の快楽をイメージすることです。私は行動範囲が狭くなると飽きちゃうタイプなので、普段から幅広くキャッチアップしていて、習慣的に機械学習を通じて自分でモデルを作ってみたり、ビッグデータの高速処理にチャレンジしてみたり、ブロックチェーンのシステムを自分で設計開発してみたりしていました。分からないからやりたくないではなく、乗り越えたら絶対楽しいという仮説の元進めていけるようになると強くなると思います。
TechTrainユーザーに一言メッセージをお願いします
私は、プログラミングにおいて複雑なことをいかにシンプルに考えられるかを意識しています。難しい課題に直面した時に、どう解決していくか悩んだ時はぜひ相談してください。例えば、課題をシステムを使って解決したい場合、課題をどう認識し、どう整理し紐解いていくとプログラムに落とせるのかは専門領域なので、十分アドバイスできると思います。そして、フレームワークをただ使えるようになるエンジニアではなく、世の中の課題を解決するためのプロダクトをどう表現していくのかを考えていくと面白いと思うので、ぜひこれから一緒にエンジニア業界を盛り上げていきましょう!
ytakeさん、インタビューありがとうございました!コードを書くことを心の底から楽しんでいることがひしひしと伝わってくる時間でた。また、人の3倍やりこむことで成長されてきたとは驚きましたが、その結果が今の素晴らしいご活躍に繋がっているのだと腑に落ちました。コードを書く楽しさを分かち合いたいときや、課題をどうプログラムで解決するのか悩む時は、ytakeさんにぜひご相談くださいね!
TechTrainでは今回インタビューに答えて頂いたytakeさんをはじめとして、140名以上のメンターから無料で1on1メンタリングが受けられます。サイドメニューの「面談予約」からぜひメンタリングの予約をしてみてください。