• 正社員→フリーランス→2度目の正社員。両方を経験したYusukeさんのキャリア選択のリアル。

正社員→フリーランス→2度目の正社員。両方を経験したYusukeさんのキャリア選択のリアル。

2025.01.24読了目安: 9
メンターインタビュー
正社員→フリーランス→2度目の正社員。両方を経験したYusukeさんのキャリア選択のリアル。

この記事に登場するメンター

今回は、Androidエンジニアとして、正社員とフリーランスを経験されたYusukeさんのインタビューです。正社員・フリーランスとして働いてきた経験や意思決定の背景などをリアルに語っていただきます。

ご経歴を教えてください

2020年新卒で、事業インパクトの大きさや在籍社員の熱量の高さ、エンジニアとしての成長環境に魅力を感じ、株式会社ZOZO(旧株式会社ZOZOテクノロジーズ)へ入社。入社後はAndroidアプリの新規機能開発や機能改善をメインとし、開発以外にも新卒採用面接や逆求人イベントに参加したり、技術記事の執筆を積極的に行いました。

約3年ほど働いた後、フリーランスへ転身。業務委託契約を結び、クライアント企業の開発を行う傍ら、HACK.BARというエンジニアが集まるバーでバーテンダーとして働いたり、個人でサービスをリリースしました。このように、フリーランスになって以降は活動の幅を広げていき、TechTrainのメンター業務もそのひとつでした。

フリーランスとして約1年半ほど活動し、2025年3月にタクシー・ライドシェア事業を手掛けるスタートアップ企業へ入社予定。フリーランスを経て再度正社員として働くことを決断しました。

ZOZO在籍時にDoridKaigiで登壇した様子

なぜフリーランスになろうと思ったのですか?

フリーランスとして可処分な時間を増やして、サービス開発に携わるエンジニアとしてのスキルアップだけではなく、さまざまな挑戦をしたいと考えるようになったためです。

組織に属するエンジニアとしてサービス開発のスキルを磨きたい気持ちはある一方で、他のスキルアップにも時間を使いたいと思うようになりました。今後のライフイベントや年齢、経験を踏まえ、長い人生を見据えたときに今が挑戦するのに良いタイミングだと判断しました。

フリーランスとして可処分な時間を増やせたおかげで、HACK.BARのバーテンダーとして技術的な交流を深めたり、個人でサービスをリリースして安定して月数万円程度の収益を上げられるようになったり、TechTrainでエンジニア志望の方々の成長を支援したりなど、貴重な経験を積むことができました。その他にも旅行、英会話の勉強、筋トレ、格闘技へのチャレンジなど余裕を持って趣味を楽しむこともできました。

HACK.BARでバーテンダーをしているときの様子

フリーランスの理想と現実にギャップはありましたか?

良くない意味でも、良い意味でも、ギャップはありました。

良くないギャップとして、まず、思い描くキャリアを築きづらいということです。正社員であれば、willを踏まえた業務を任せてもらえたり必要に応じて上長がマネジメントしてくれますが、フリーランスはそのようなことはほとんどありません。 思い描くキャリアを実現するには、キャリアの実現につながる課題を見つけ出し、それを解決した実績を積むことが必要です。業務委託という立場では開発での貢献が最優先で求められるため「なぜ今この課題に取り組むのか?」をきちんと説明する必要があります。組織にもよりますが、この説明は正社員の頃よりもシビアに見られていると感じました。また、実務経験を伴う技術の幅を広げづらいと感じます。基本的には今持っているスキルを武器に勝負しなければなりません。雇う側の立場で考えると、業務委託として異なる技術の人材が必要になった場合、既存の業務委託メンバーに新しい技術を習得させるよりも、その技術領域に詳しいエンジニアを業務委託で採用した方が、開発効率が高いと判断される可能性があるためです。正社員であればキャリアや成長を考慮してもらえますが、業務委託の場合はそうした配慮は基本的に期待できません。

良いギャップとしては、正社員時代より技術力と実績を意識して磨いていくようになったことです。フリーランスとしてクライアント企業と契約する際は、自身の経験、実績、技術力などをアピールする必要があるため、日頃からそれらを磨くことを意識するようになりました。例えば、組織内の大規模プロジェクトでAndroidの責任者としてリードしたり、リファクタリングを提案してチーム内で認識を合わせるなど、組織で求められる能力を証明できる実績を積める環境を意識しました。また、金銭的な待遇はかなり良かったと思います。自分は時給5000円から7500円で仕事をしていたため、経費や健康保険料を差し引いても良い報酬をいただいていたと思います。さらに、お金について詳しくなることができました。確定申告の義務があるため、所得、経費、控除、税金などについて知識がないと正しく申告できず、場合によってはペナルティや税負担が増えてしまいます。それに関連して節税や資産運用にも興味を持つことができました。

以上の内容は自身の経験に基づくものなので、他の会社、契約内容、環境で異なる可能性もあるので、参考程度にしてもらえればと思います。

フリーランスエンジニアとして、どのようにスキルアップしましたか?

技術記事や書籍を通じたインプットに加え、学んだことを積極的にアウトプットすることを意識しました

例えば、DroidKaigi.collectで登壇したり、技術記事を執筆したり、学んだ技術をサンプルコードとして実装して他のエンジニアと意見交換を行ったりしてきました。アウトプットすることで知識が整理され、人に伝える過程で理解が深まり、単なる知識ではなく自分の血肉となるような実感がありました。

また、案件に関わるエンジニアメンバーと設計や技術について意見交換する機会を意識的に作り、人から学ぶことも大切にしてきました。

このような取り組みは、基本的には会社員時代と大きく変わりませんが、フリーランスになったことでインプットやアウトプットに使える時間や余裕が生まれ、より学びを深められるようになったと感じています。

フリーランスから正社員へ回帰した背景を教えてください

正社員に戻ることを決めた理由は、大きく二つあります。

一つ目は、共感できる事業や会社に貢献したいという想いが強くなったことです。

フリーランスでは、事業の方向性に共感していても経営的な理由で契約が終了することがあったり、逆に事業に共感していなくても好条件のため仕事を受けることがありました。こうした状況で、高いモチベーションを維持しながら働くのが難しく感じる場面がありました。それであれば、自分が心から共感できる事業や会社に正社員として所属し、熱量高くコミットしたいと思うようになりました。

二つ目は、将来を見据えたキャリアへの不安です。前述の通り、フリーランスという立場で理想のキャリアを実現するのは難しい場合があります。理想のキャリアを描きやすく、それに向かって挑戦しやすい環境で働きたいと考えるようになりました。

正社員とフリーランスを経験して、思うことはありますか?

フリーランスになった当初は、可処分な時間を使って、開発以外にもさまざまなことに挑戦したいという気持ちが強くありました。しかし今は、エンジニアとしてさらに成長し、事業に貢献したいという想いが強くなりました。

活動の幅を広げてさまざまなことにチャレンジした結果、心から共感できる事業のもと、メンバーと協力しながら、エンジニアとして貢献することが自分にとって何よりもやりがいを感じることなのだと、改めて実感しました。

正社員とフリーランス、それぞれに良い点があります。どちらも経験したからこそ、自分が理想とするキャリア、ひいては人生を歩むための選択肢が広がったと感じています。

これからの目標を教えてください

スピードと品質を意識して社会課題の解決に貢献できるエンジニアになりたいと思います。そのためにAndroidアプリエンジニアとしての得意領域に磨きをかけつつ、他の技術やポジションもそつなくこなせるスキルや実績を積んでいければと思います。

TechTrainユーザーへ一言メッセージをお願いします

自分がエンジニアリングの勉強をしていた時、壁にぶつかることが非常に多く、しかも結局解決できないことが多かった記憶があります。課題に向き合い、一人で解決に向けて方法を考える経験はとても大切です。ただそれでも解決ができない時があれば気軽に頼ってもらえたらうれしいです。いち早くアドバイスをもらい、前に進み続けた方が方が圧倒的に成長スピードが上がります!これはまるで、過去の自分に伝えているようです(笑)

TechTrainメンターは、ユーザーの成長に全力でサポートできる人ばかりなので、安心してください。あなたの相談を待っています!


Yusukeさん、インタビューありがとうございました。正社員で働くこととフリーランスで働くことの違いがとてもよく分かるインタビューでした。フリーランスになろうか迷った時やAndroidアプリ開発で悩んだときはYusukeさんの存在がとても頼りになりますね。

TechTrainでは今回インタビューに答えていただいたYusukeさんをはじめとして、150名以上のメンターから無料で1on1メンタリングが受けられます。サイドメニューの「面談予約」からぜひメンタリングの予約をしてみてください!