• パラレルキャリアを歩むデザイナーこぎそさんが語る、AI時代に必要な経験値やスキルとは

パラレルキャリアを歩むデザイナーこぎそさんが語る、AI時代に必要な経験値やスキルとは

2025.02.06読了目安: 8
メンターインタビュー
パラレルキャリアを歩むデザイナーこぎそさんが語る、AI時代に必要な経験値やスキルとは

この記事に登場するメンター

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こぎそ

HTML, CSS, JavaScript, Flutter, React.js, TypeScript, Figma, Miro, UI/UX

今回は、エンジニア・デザイナー・アドバイザーとしてパラレルキャリアを歩まれているこぎそさんのインタビューです。なぜ複数の企業やコミュニティで活躍する道を選んだのか、そしてAI時代に求められるスキルは何なのか。キャリア形成に悩むエンジニアやデザイナーに向けて、こぎそさんの視点をたっぷり伺いました!

経歴を教えてください

学生時代は、まだWebが一般的ではない時代でグラフィックデザイナーを目指し、美大に通っていました。卒業当時にFlashなどのマルチメディアコンテンツが台頭し、Web技術に興味を持ったことがきっかけで、新卒ではDVDパッケージやFlashコンテンツの制作を行う会社に入社。その後よりWebに近い領域に携わりたい想いから、Webサイトやアプリのデザイン・実装を行う制作会社へ転職しました。グラフィックデザインやWebデザイン、HTML/CSSコーディング、フロントエンドの実装など幅広く経験し、Web技術の基礎を確立できたと思います。

しかし、クライアントワーク中心だとプロダクトを継続的に改善する機会が少なかったため、自社プロダクトを成長させる仕事に魅力を感じ、事業会社であるさくらインターネット株式会社へ転職。サーバーのコントロールパネルのUI設計やフロントエンド開発などを担当しました。そこから副業も始めるようになり、複数の企業でデザインの仕事を並行して行うようになりました。

その後、株式会社SmartHRでプロダクトデザイナーとして4年間、インターフェース設計やデザインシステムの構築、フロントエンド開発を担当。前職である株式会社Algomaticでは、横断組織CoSとして会社全体を支援する業務やコミュニティ形成支援などに取り組みました。

今ではエンジニア・デザイナー・アドバイザーとして、多角的にキャリアを展開しています。

どのような背景で、副業をスタートしましたか

一社にのみ所属していると「自分が今どのような価値を発揮しているのか」が客観的に見えにくいと感じたことが大きな理由です。たとえば、外部から指摘されるまで給与が相場より低いと気づかなかったように、自分がいるコミュニティの中だけだと“当たり前”が固定化されがちです。

ちょうど転職先のさくらインターネットが「やりたいこと」を「できる」に変える、というビジョンを持っており、副業にも柔軟だったことから、自分の市場価値を客観的に捉えたいと考え始めました。

実際に副業を通じて、さまざまな企業や人と関わる機会が増え、新しい視点を得られたり、異なる価値観に触れて刺激を受ける場面が多くなりました。そこから「イベントを一緒にやろう!」といった声が生まれ、コミュニティ活動も本格化していったのです。

コミュニティ運営を詳しく聞かせてください

2022年から、まずはプライベートでPodcast配信やコミュニティイベントをいくつかスタートしました。こうした活動は、営利目的だけではなく、同じような悩みや興味を持つ人たちと“面白い”と思えることを一緒にできる場を作りたいという想いが大きいです。

中でも主催を務めるテックコミュニティ「CrossRel」で開催した「R35 Meetup」というイベントは、35歳前後の人々がキャリアへの迷いや将来の生き方について率直に語り合う場として企画しました。テック業界を中心に、さまざまな価値観を持つ人が参加し、新しいつながりが生まれる良い機会になりました。私自身、人との出会いによって大いに助けられた経験があるので、今後もコミュニティを通して、人と人が交流し、知見やアイデアを交換できる場を提供していきたいと思っています。

AIの進化によってエンジニアやデザイナーの働き方は大きく変化すると考えられますが、そんな時代だからこそ、人と人とのリアルなコミュニケーションを大切にし、知識を共有し合うコミュニティの存在意義はさらに増すと感じています

R35 Meetupについて、最後に告知あり!

AI時代となった今、デザイン業界の展望を聞かせてください

ここ数年の一大トピックであり、私自身も非常に強く関心のある「生成AI」ですが、昨今の急速な普及と高度化により、作業効率は格段に向上しました。たとえば、デザイン制作にかかる時間をAIが大きく削減してくれるケースも増えています。私自身、作業をAIに助けられたことで、ブランクを感じることなく業務に取り組めた経験もあります。

一方で、AIに任せきりにすると、人間が実際に手を動かし試行錯誤する機会が減り、人の“経験学習”が蓄積されにくいとも感じます。AIが高度な回答を返してくれる一方で、そのプロセスを学べないままでは、本質的な問題解決力が育ちにくいからです。

だからこそ、エラーや問題の根底を探り、論理的に捉える思考力がますます重要になります。TechTrainのように課題解決力を磨く場や、思考のプロセスを共有し合うコミュニティが、今後さらに必要とされるはずです。

ズバリ、デザイナーに求められるスキルとは

ハードスキル

  • アーキテクチャの原理原則や思想
  • デザインの基礎知識や色彩論などの原理
  • プログラミング言語や設計手法などの成り立ち

AIによってある程度のアウトプットが得られる時代だからこそ、基礎となる理論や背景を深く理解しているかどうかが差別化につながります。AIの答えを鵜呑みにするのではなく、なぜそうなるのかを自分で考察できる知識と経験が大事です。

ソフトスキル

  • コミュニケーション力
  • チームワーク
  • 事業ドメインの深い理解

これからはプロフェッショナルの個人プレイだけではなく、複数の専門家が連携してよりよいサービスを形作る時代です。ユーザーやクライアント、そしてチーム内外とのコミュニケーションを円滑に行い、信頼関係を築いていける人ほど活躍の場が広がると思います。

また、信頼できるメンターや仲間からフィードバックを得ることが、成長の近道です。AIを使う際にも、人から正しい情報や経験に基づいたアドバイスを受けながら活用することで、より実践的なスキルへとつなげられます。

ここまで記事を読んでくれた方へ一言

サービスをゼロから立ち上げる際には、ドメインとプロダクトデザインの知識があることで、圧倒的にスピード感を持って開発が進められます。そして、その上でシステムの基盤やブラウザの仕様などを理解していると、より本質的な部分を把握しやすくなり、質の高いアウトプットを生み出せるでしょう。

デザイナーとエンジニアの業務領域は密接に関わっており、デザイナーがプログラミングを学んだり、エンジニアがデザインの考え方を身につけることは、これからの時代を生き抜くうえで大きな武器になるはずです。

TechTrainには、テクノロジー業界を支えるエンジニアやデザイナーが多数在籍しているので、信頼できるメンターを見つけて一緒に成長を目指してみてください。応援しています!


こぎそさん、インタビューありがとうございました。

デザインとプログラミングの関係性や、これからのデザイナー・エンジニアに求められるスキルについて、たくさんの学びがありました。AI時代にキャリアを築いていきたい方は、ぜひこぎそさんとの面談を検討してみてください!

TechTrainでは、こぎそさんをはじめ150名以上のメンターが登録しており、無料で1on1メンタリングを受けられます。サイドメニューの「面談予約」から、ぜひメンタリングを予約してみてください。きっと新しい視点や知見を得られますよ。

イベント告知

インタビュー内に登場したテックコミュニティ「CrossRel」主催の「R35 Meetup」。

次は3月に沖縄で開催されます。なんと...TechTrainからCPO sugitが登壇!LTタイトルは『品質第一の業界とスピード第一の業界の経験から見えてきた、PMのキャリア(仮)』
JTCからスタートアップと環境の変化から見えてきたプロダクトマネジメントのお話をする予定です!

\ 沖縄でsugitと握手!!!! /

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