Hono、Nitro、Elysia。サーバーサイドの作り手3人が、Vue Fes Japanで語り合う理由

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エンジニアインタビュー
Hono、Nitro、Elysia。サーバーサイドの作り手3人が、Vue Fes Japanで語り合う理由

「Vue Fesヤバいぜ!」

これ、何がヤバいのかというと、ポストにあるとおり、3つのフレームワークの作者が一堂に会してパネルディスカッションをすること。それ自体が、もう激アツなんです。

Vue Fes Japan 2026では、『サーバーサイドフレームワークの未来を語る── Nitro / Hono / Elysia と辿る「過去・現在・未来」』というパネルディスカッションが開かれます。登壇するのは、Nitro(H3)作者 Pooya Parsaさん、Honoの作者 Yusuke Wadaさん、Elysia作者 Kongkeit Khunpanitchot(aka saltyaom)さんです。

もしかしたら、Honoは知っているけど、NitroやElysiaにはまだ触れたことがない、という方もいるかもしれません。本記事では、3つのフレームワークがどんなものなのか、そしてなぜこの3人がそろうことがアツいのかを、当日に向けて予習していきます。読み終えた頃には、きっと当日のパネルがもっと楽しみになるはずです!

実はVueユーザーにも身近な、NitroとH3。

Vueのカンファレンスで、なぜサーバーサイドの話なのか。パネルの公式の紹介文は、こんな一文から始まります。

BunやDenoをはじめとするランタイムの進化や多様化、そしてAIエージェントの台頭。JavaScript / TypeScriptにおけるサーバーサイド開発は、その役割や領域を広げながらフロントエンドとの境界線を曖昧にしつつあります。

Nuxtを使っている方はご存知かもしれませんが、Vueユーザーにとっても身近な話なのではないでしょうか?というのも、Vue.jsをベースにしたフレームワークであるNuxtでは、サーバー側の処理をNitroが担っていて、その土台にあるのがH3です。サーバーの処理を書くときに使うdefineEventHandlerも、H3の機能のひとつ。Nuxtでアプリをつくったことがある方は、意識しないうちに、このパネルの主役のひとつを使っていたことになります。

Nitroは今では、Vue以外のフレームワークでも使われています。フロントエンドとサーバーサイドをまたいで開発する人が増えた今、このパネルディスカッションは、どのフレームワークを使っている人にとっても自分ごととして聞きたくなるテーマではないでしょうか。

また、Vue Fes Japanが、Vueに閉じないカンファレンスを目指している背景は、こちらの記事で紹介しています。

3人の作者が歩んできた、それぞれの背景。

Pooya Parsaさん|Nitro、UnJS、H3の作者

Pooya Parsa(@_pi0_)さんは、2014年からオープンソースに関わり、現在はVercelとスポンサーの支援を受けながら、フルタイムでOSSに取り組んでいます。2017年からはNuxtにも貢献してきました。

Pooyaさんの仕事を語るうえで欠かせないのが、UnJSです。UNIX哲学にもとづいて、目的のはっきりした小さなJavaScriptのライブラリやツールを集めたエコシステムで、パッケージの数は60を超えます。

UnJSのパッケージのひとつがH3です。「Universal, Tiny, and Fast Servers」を掲げ、Node.jsやDeno、Bun、Cloudflare Workersなど、さまざまなランタイムで動くHTTPサーバーフレームワークです。新しいH3 v2はRequestやResponseといったWeb標準の上で書き直され、公式ブログでは「If you know the Web API, you know H3 v2.」と紹介されています。

そして、H3を土台にしているのがNitroです。Nuxtのサーバーエンジンとして生まれ、今では多くのメタフレームワークを支える存在になりました。公式ブログによると、2026年3月に公開されたv3のパブリックベータは、TanStack Startなどでも採用されています。

Yusuke Wadaさん|Honoの作者

Yusuke Wada(@yusukebe)さんは、CloudflareのDeveloper Advocateで、Honoの作者です。Honoという名前は日本語の「炎」に由来していて、公式サイトでは「Fast, but not only fast.」を掲げています。

もともとはCloudflare Workers向けの軽量なフレームワークとしてつくり始められたものでしたが、Deno、Bun、Node.jsへと対応を広げ、今ではAWS LambdaやVercelなど、さまざまな環境で動きます。公式サイトでは、cdnjsのAPIサーバーやCloudflare D1の内部APIサーバー、ClerkやPostHogなどが使用例として紹介されています。

Yusukeさんを動かしてきた好奇心や、このパネルへの想いについては、以前のインタビュー記事で詳しくお話を伺っています。

Kongkeit Khunpanitchot(aka saltyaom)さん|Elysiaの作者

Kongkeit Khunpanitchot(aka saltyaom・@saltyaom)さんは、Creatorsgartenに所属するソフトウェアエンジニアで、Elysiaなどの作者です。

Elysiaは「Ergonomic Framework for Humans」を掲げる、TypeScriptのバックエンドフレームワークです。Bunでサーバーをつくるために最適化されている一方で、Web標準に沿った設計になっていて、Node.jsやDeno、Cloudflare Workersなどでも動かせます。

特徴は、型を書く手間を減らしながら、安全さを保てる設計です。たとえばEdenというクライアントを使うと、コード生成をしなくても、サーバー側で定義した型をそのままフロントエンドから使えます。APIの形を変えたときも、フロントエンド側ですぐに気づける。画面をつくる側にとっても、うれしさを想像しやすい仕組みです。

公式サイトによると、2022年から本番環境で使われていて、XやCS.Moneyなどが採用企業として紹介されています。

同じWeb標準の上で、それぞれの登り方をしてきた3つのフレームワーク。

3つを並べてみると、共通点が見えてきます。どれも特定のランタイムだけに閉じず、Web標準を大切にしながら、さまざまな環境で動くことを目指しています。

一方で、生まれた場所はそれぞれ違います。

  • Nitro(H3):Nuxtのサーバーエンジンから育った、さまざまな環境にデプロイできるサーバーの土台
  • Hono:Cloudflare Workers向けに生まれた、軽量でさまざまなランタイムで動くフレームワーク
  • Elysia:Bunのために生まれた、型安全と開発体験を大切にするフレームワーク

出発点が違うからこそ、大事にしているものにも少しずつ違いがあります。同じ山を、別々の道から登ってきた3人と言えるかもしれません。

この3人の関係について、Yusukeさんは以前のインタビューでこう話していました。

「バチバチのライバルってことでもなくて、互いにリスペクトし合ってる。そんな3人が一堂に会する機会ってなかなか実現できないことだと思います。」

普段はGitHubやSNSの向こう側にいる3人が、同じステージで言葉を交わす。それだけでも、このパネルは特別な時間になりそうです。

設計思想の振り返りから、AI時代のフレームワークのあり方まで。

今回のファシリテーターは、Vercelのデザインエンジニアで、フルタイムでオープンソースの制作とメンテナンスに取り組むAnthony Fu(@antfu7)さんです。

パネルではこれまでの設計思想を振り返ったうえで、次のような問いにも踏み込む予定です。(内容は予告なく変更する可能性もあります。)

  • AI時代における、開発者体験とAI体験の関係性
  • フレームワークは単機能で軽量なパーツであるべきか、それとも開発を完結させる包括的な基盤へ進化すべきか

第一線で設計を考えてきた3人の視点に触れられる、貴重な時間になりそうでワクワクしますね!

同じ15:50からは、ウェルネス×hacomonoトラックで、JavaScriptエコシステムをテーマにしたもう1つのパネル「JavaScriptエコシステムの境界線を問い直す」も開かれます。どちらも魅力的で迷ってしまいそうですね。もう1つのパネルの紹介記事も近日公開予定なので、どちらに参加するか選ぶ材料にしてもらえたらうれしいです。

Yusukeさんは以前のインタビューで、「絶対に3人でセルフィーを撮りたい!」とも話していました。Laravel Live Japanでは、すでにHono × Elysiaの2ショットが実現しています。今回のVue Fes Japanで、Yusukeさん念願の3ショットが見られることも、個人的には楽しみです…!

サーバーサイドフレームワークの作り手3人が、同じステージで何を語るのか。ぜひ会場で、その熱狂と刺激を体感しませんか?

Vue Fes Japan 2026

項目

内容

日時

2026年10月24日(土)

会場

大手町プレイス ホール&カンファレンス

パネル

サーバーサイドフレームワークの未来を語る── Nitro / Hono / Elysia と辿る「過去・現在・未来」(15:50〜16:50/Vueトラック)

公式サイト

vuefes.jp/2026

イベントページ

https://vuefes.jp/2026/event

チケット購入

vuefes.jp/2026/ticket

※本記事の内容は、2026年10月時点の公式情報をもとにしています。

For English readers At Vue Fes Japan 2026 (October 24, Tokyo), the creators of three server-side frameworks share one stage: Pooya Parsa (Nitro, UnJS, H3), Yusuke Wada (Hono), and Kongkeit Khunpanitchot aka saltyaom (Elysia). The panel looks back at their design philosophies and asks what frameworks should become in the age of AI. Learn more at vuefes.jp/2026.

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